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インビザラインにおける保定期間

 

 

こんにちは。福岡市博多区にある「たかの歯科クリニック」です!

 

歯列矯正というと従来からのワイヤー矯正をイメージされる人が多いかもしれませんが、最近ではマウスピース矯正も人気を集めています。この記事ではインビザラインの治療の流れを解説しつつ、矯正治療で重要な「保定期間」について説明していきます。

 

インビザラインで矯正治療をはじめる前に知っておいた方が良いことなのでぜひ最後まで読んでみてくださいね。

■インビザラインとは?

インビザラインは、アメリカのアライン・テクノロジー社で開発された、マウスピース矯正の一種です。患者様の歯型をもとに作成した透明のマウスピースを装着することで、歯を正しい位置に移動させます。マウスピースは段階的に作成され、1日20〜22時間以上装着し、1週間〜2週間ごとに新しいものへと取り替えます。マウスピース矯正はほかにも種類がありますが、インビザラインはそのなかでも歴史も長く、患者数も多い信頼と実績のあるマウスピース矯正です。

インビザラインは痛みが少なく、装着していても目立たない、自由に取り外しができるので自由度が高いなど、たくさんのメリットがあります。

■インビザライン治療の流れ

インビザラインは下記のような流れで治療がおこなわれます。

①無料相談およびカウンセリング

矯正治療の前には必ずカウンセリングの場が設けられます。カウンセリングを無料で実施している医院も多いですが、なかには有料というケースもありますので、事前に公式サイトや連絡をして確認しましょう。カウンセリングの時点でお悩みや不安なこと、疑問点などをお話しておきましょう。

②検査およびスキャン 

CTやレントゲン撮影を用いてお口の中の検査や診断がおこなわれます。矯正をするにあたって重要なのは歯並びだけでなく、口腔内の全体的な健康状態です。歯周病や虫歯の有無を調べ、問題があれば矯正をスタートする前に治療が行われることがあります。

③クリンチェック 

3Dスキャナーを使用して、クリンチェックが行われます。3D画像をコンピューター上に映し出して、現状や治療の流れを目視で確認できるのはインビザラインの特徴のひとつでもあります。患者様の安心材料にもつながりますよ。

④インビザラインの矯正開始・定期検診

患者様の同意後、マウスピースの発注が行われ、届いたらいよいよ歯列矯正が開始します。矯正治療中は、歯科医師から定期通院の指示があります。それに従って歯科医院に行きましょう。

⑤保定期間 

インビザラインで矯正治療が終わっても完了ではありません。矯正で気をつけなければならないのは「後戻り」です。歯が正しい位置で安定するまでリテーナーと呼ばれる保定装置をつけておく期間(保定期間)が必要になります。

この記事ではこの保定期間や後戻りについて詳しく解説していきます。

 

■矯正治療の後戻りって何?

矯正治療における「後戻り」とは、治療完了後に、治療する前の元の歯並びへ戻るよう動いてしまう現象のことをさします。後戻りは矯正をする前に抜歯をした場合に特に起こりやすいともいわれており、この現象はインビザラインに限らず、ワイヤー矯正など、どの矯正方法においても起こるリスクなのでしっかり対処する必要があります。

■後戻りはどうして起こる?

矯正治療が完了すると当然見た目は綺麗な状態になっていますが、中の方では歯を支える骨がまだきちんと固まっていない状態です。そのため歯が動きやすくなっていて後戻りが起こるというわけです。歯の周囲組織は治療前の歯の位置を記憶しているため、矯正力が失われると、元の場所に戻ろうとしてしまいます。この後戻りといわれる現象は、稀なものではなく高確率で起こります。後戻りをしてしまうと、せっかくの治療期間も費用も無駄になってしまう可能性があるので、防ぐための保定期間は必ず守る必要があります。

■後戻りを防ぐための「保定期間」

後戻りを防ぐための保定期間では、保定装置と呼ばれるリテーナーを装着します。リテーナーは最低でも1年以上は装着する必要があり、矯正治療期間と同等か、それ以上の期間が必要になるといわれています。インビザラインと同じように、リテーナーは1日20〜22時間以上装着することで矯正治療後の正しい位置を歯に記憶させます。

矯正治療をしたあとは歯が整っている状態なので「もう大丈夫でしょう」と思ってしまい、保定期間を面倒に思ってしまう人も見られますが、定められた保定期間を守らないとせっかくの治療が台無しになってしまう恐れがあります。歯科医師の指示に従って、保定期間はしっかり守りましょう。矯正治療の種類に関わらず、後戻りは高確率で起こるといわれていますが、治療前の噛み合わせや歯並び、普段からの癖やお口周りの筋肉状態および生活習慣といった、いろいろな要因が関係しています。

 

それだけではなく、歯は歳を重ねるにつれて一生動き続ける可能性があるので、リテーナーを継続的につけていると小さい変化にも気づきやすくなり、後戻りしてしまったとしても早い段階で気づけるので些細な調整で治ります。

 

保定期間を厳守すると同時に、治療後の綺麗な歯列を維持するためには、日頃の癖にも気を配る必要があります。指しゃぶりや口呼吸、歯ぎしりや食いしばり、爪噛みや頬杖、うつ伏せで寝ることや猫背は、思っているよりも歯並びに影響を及ぼします。

ですので、矯正治療後はリテーナーの装着と共に、日頃の悪い癖を治す意識を持つようにしましょう。

■まとめ

後戻りは矯正治療の種類に関わらず高確率で起こる可能性がある現象です。インビザラインで治療が終わったあとも保定期間をしっかり守り、綺麗な歯並びを維持できるようにしましょう。

リテーナーがきつく感じる、合わないなどの違和感や変化を感じた場合は、自己判断せずに、きちんと歯科医院で診てもらうようにしましょう。