こんにちは。福岡市博多区にある「たかの歯科クリニック」です!
小児矯正は、成長期の子どもの歯並びや噛み合わせを整えるための治療で、将来的な歯の健康にも大きな影響を与えます。この記事では、親御さんが知っておきたい小児矯正の基礎知識や注意点などを詳しく解説していきます。
■そもそも小児矯正とは?
小児矯正とは、子どもの成長を利用しながら歯並びや噛み合わせを整える矯正治療のことです。一般的に、大人になってから行う成人矯正と比べて、あごの成長をコントロールしやすいため、抜歯のリスクがほとんどなく理想的な歯並びへと導くことができます。
■小児矯正の目的
- 歯並びや噛み合わせの早期改善
- 骨格の成長を利用して、顎骨の正常な発育をコントロール
- 歯並びを整えることで歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病のリスクを軽減
- 歯並びが原因で起こる発音の問題や顔の左右非対称を防ぐ
■子どもの歯並びが悪くなる原因
お子様の歯並びが乱れる原因には、大きく分けて「遺伝的要因」と「環境的要因」があります。
・遺伝的要因
顎の大きさや歯の形、歯並びの傾向は遺伝することが多く、親が矯正治療を受けていた場合、子どもも歯並びに問題を抱える可能性が高くなります。特にあごの発育の仕方も遺伝的要素が強く、下あごが出てしまう「受け口(反対咬合)」や、上あごが前に出る「出っ歯(上顎前突)」などが見られることがあります。
・環境的要因
長期間におよぶ指しゃぶりや舌の癖などは、想像以上に歯に大きな力がかかるため、前歯が突出し、出っ歯の原因になります。また、鼻ではなく口で呼吸する癖があると、あごの成長に影響し、歯並びが乱れやすくなります。また、頬杖をつく癖があるとあごの形が歪み、噛み合わせが悪くなることがあります。乳歯の早期喪失もリスクになることがあります。虫歯などで乳歯が早く抜けると、永久歯が正しい位置に生えにくくなり、歯並びが乱れる原因となります。
■小児矯正が必要なサイン
お子様に下記のような症状が見られる場合、小児矯正を検討するのがおすすめです。
- 上下の前歯が大きく開いている
- 前歯が大きく出ている
- 下の歯が前に出ている
- 歯と歯のすき間が多すぎる、または極端に少ない
- あごが左右にずれている
- しっかり噛めていない
- 発音が不明瞭
■小児矯正を始める適切な年齢
1期治療(6〜12歳):乳歯と永久歯が混在する時期に行われる矯正です。あごの成長を利用しながら、正しい噛み合わせに導くことができます。
2期治療(12歳〜成人):永久歯が生えそろった後に行う矯正治療です。1期治療で問題が解決しなかった場合や、さらに細かい調整が必要な場合に実施されます。
一般的に小児矯正を受けるのに推奨されているのは、6歳〜12歳頃です。早めに矯正治療を始めることで、将来的に大がかりな矯正が不要になるケースも多いです。
■小児矯正のメリット・デメリット
メリット- 成長を利用できるため、自然な歯並びになりやすい
- 痛みが少ないので負担も軽減される
- 将来的に抜歯矯正が不要になる可能性が高い
- 噛み合わせが整い、発音や食事のしやすさが向上する
デメリット
- 治療期間が長くなることがある
- お子様の協力が必要になる
- 定期的な通院が必要
■まとめ
小児矯正は、子どもの将来の健康を考えた大切な治療です。歯並びの乱れを放置すると、見た目だけでなく、噛む力や発音、さらには全身の健康にも影響を与える可能性があります。お子様の歯並びが気になる場合は、早めに歯科医院で相談し、適切なタイミングで矯正を始めることをおすすめします。