お子さまの歯並びについて、お悩みの方も少なくありません。近年は、大人だけでなく小児矯正にも関心が高まっていますが、実際のところわからないことだらけという方がほとんどです。
今回は、小児矯正でよくある質問をQ&A形式でわかりやすくご紹介します。お子さまの歯並びについて気になっている方は、ぜひ参考にしてみてください。
■ そもそも小児矯正ってどんなもの?
小児矯正とは、乳歯と永久歯が混在する「成長期」に行う矯正治療のことです。歯をただ動かすだけでなく、顎の成長やバランスを整えることで、歯並びや噛み合わせの土台をつくることを目的としています。この時期に適切な治療を行うことで、将来的に抜歯や外科矯正を避けられる可能性が高くなります。
■ 小児矯正のよくある質問Q&A
Q1. 小児矯正って何歳から始めるのが理想ですか?
→ 6〜8歳ごろが一般的なスタート時期です。
ただし、早ければ5歳前後から始めるケースもあります。顎の成長は個人差が大きいため、年齢よりも「成長段階」を見て判断することが重要です。「早すぎるのでは?」と心配される方もいますが、問題があれば早めに対処することで、あとからの矯正が簡単になったり、不要になったりすることもあります。
Q2. どうして早いうちに矯正をする必要があるのですか?
→ 小児期は、骨がやわらかく成長をコントロールしやすい時期だからです。
大人になってからでは骨格の調整が難しくなるため、「成長の力を利用できる今」が、もっとも効果的なタイミングと言えます。さらに、指しゃぶり・口呼吸・頬杖・舌のクセなどの悪習慣の改善も含めて、総合的にアプローチできるのが小児矯正の特徴であり最大のメリットです。
Q3. 痛みはありますか?子どもが嫌がらないか心配です。
→ 小児矯正では、痛みを抑えた装置が使われることがほとんどです。
装置の種類にもよりますが、大人の矯正よりも負担が少なく、「痛みが原因で続けられなかった」という例は少ないです。また、マウスピース型のインビザラインファーストなど目立たず快適に使える装置も増えており、お子さまが自分で取り外しできることで「やらされてる」感が少なく、前向きに取り組めることも多いです。
Q4. 費用はどれくらいかかりますか?
→ 装置の種類や治療の内容によって異なりますが、小児矯正(第一期治療)ではおおむね30〜50万円台が目安となります。※地域や医院によって差があります。
また、小児矯正は「第一期(成長を利用した治療)」と「第二期(歯を動かす本格矯正)」の2段階に分かれることが多く、早く始めることでトータルの費用や期間が抑えられる場合もあります。
Q5. すべての子どもに矯正が必要ですか?
→ 必ずしも全員が必要なわけではありません。
歯並びや顎の状態、習癖(クセ)などによって必要性は異なります。たとえば、前歯が重なって生えている、受け口になっている、永久歯が生えるスペースが足りなさそうなどの状態が見られる場合は、早めの相談が望ましいです。
■ 矯正をスムーズに進めるために保護者ができること
小児矯正を成功させるためには、お子さま本人の協力だけでなく、保護者のサポートが欠かせません。
- 毎日の装着時間やお手入れの確認
- 通院の付き添いとスケジュール管理
- モチベーションの維持
などの日常的な関わりが、お子さまの矯正をスムーズに進めるコツです。保護者の方が矯正の目的や必要性を理解し、前向きに関わることで、子どもも前向きに取り組めるようになります。
■ まとめ
小児矯正は、お子さまの未来の健康な歯並びと噛み合わせを育てるための、先を見据えた治療です。わからないことも多いと思いますが、「矯正は必要?」「まだ早い?」「費用が心配…」などのお悩みにもしっかりお答えいたしますので、ぜひ一度ご相談ください。
実際の状態を見て、今必要なことや将来の選択肢をご提案いたします。