こんにちは。福岡市博多区にある「たかの歯科クリニック」です!
近年の歯列矯正治療では、これまで主流だったワイヤー・ブラケット矯正だけでなくマウスピース矯正も注目を集めています。なかでも1997年にアメリカで誕生した「インビザライン」は治療実績も多く、信頼のあるメーカーです。
この記事では、インビザラインで治せる不正咬合や、治療をする際の注意点について解説していきます。
■インビザラインってどんな歯列矯正治療?
インビザラインはマウスピース矯正の一種で、1997年のアメリカのアライン・テクノロジー社で誕生しました。インビザラインを作り出したメーカーで、治療実績も多く世界的に信頼のあるメーカーです。歯型の採取から治療計画の立案までコンピューターを用いて行うため、制度の高い治療が可能で、患者様のシミュレーションを3D画像で見ることができ、治療のゴールをイメージしやすくなります。歯型をもとに作成した透明のマウスピースを歯に1日20〜22時間以上毎日装着することで、歯を少しずつ正しい位置に移動させていきます。治療期間は大体2〜3年程度といわれておりますが、患者様の歯列はそれぞれ違うので治療期間には個人差があります。透明なので装着時も目立たず、痛みもほとんどありません。食事をする時やケアをする時はマウスピースを取り外せるのでストレスも軽減されます。
メリットが多い分、「ほんとうに歯列が整うの?」「痛みがないと歯が動いている感じがしない気がする」と不安に思う人もいるかもしれません。では実際に、インビザラインで歯列矯正を行うことでどんな不正咬合を治せるのでしょうか?
■インビザラインで治せる不正咬合の種類
インビザラインはあらゆる不正咬合に対応しています。
①叢生(そうせい)
歯が重なり合って凸凹している歯列です。八重歯も叢生の一種で、歯が生えてくるスペースが十分でないことから生じるといわれています。磨きにくいので汚れが溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクも高くなります。
②上顎前突(じょうがくぜんとつ)/出っ歯
下の前歯よりも上の前歯が前方に出ている状態です。
③下顎前突(かがくぜんとつ)/受け口
上の前歯よりも下の前歯が前に突き出ている状態です。
④上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)
上下のどちらの歯も前へ出ている状態です。横から顔を見た場合に鼻の頭と顎の先端を直線でつないだ時、唇が直線よりも前に出ていると上下顎前突にあたります。
⑤空隙歯列(くうげきしれつ)/すきっ歯
歯と歯の間に隙間がある状態の歯並びです。食べ物が詰まりやすく見た目に影響が出やすくなります。
⑥開咬(かいこう)
奥歯が噛み合う状態においても、前歯が噛み合っていない状態です。奥歯や横の歯や奥歯への負担が大きいと言われており、口も閉じにくく顎関節にも悪影響があります。
⑦過蓋咬合(かがいこうごう)
歯を噛み合わせた際に、上下の前歯が下の前歯に被さってしまう歯列の状態です。
■インビザラインで治療する際の注意点
インビザラインで改善できる不正咬合をご紹介しましたが、これは一例であり、状態によってはインビザラインが適用できないケースもあります。大きな歯の移動が必要な場合や、抜歯が必要となるケース重度の不正咬合では、インビザラインよりもワイヤー・ブラケット矯正の方が最適なこともあります。インビザラインは希望すれば誰でもできるというわけではないので、歯科医師にしっかり診てもらってからインビザラインで治療できるかどうかが決まります。
また、取り外しができるのは大きなメリットですが、装着時間を守らないと治療計画通りに進まず、思い通りに歯が移動しなくなってしまいます。インビザラインはメリットも多い治療方法ですが、自己管理の徹底が必ず必要になるということを覚えておきましょう。自己管理が苦手な場合は、従来からのワイヤー・ブラケット矯正の方が適している可能性があります。
■まとめ
インビザラインで治せる不正咬合の幅は広いですが、その度合いによってはインビザラインで治療できないこともあります。歯列矯正を検討中の方は、まずは一度歯科医院でカウンセリングを受けてみましょう。お金も時間もかかる治療なので、歯科医院選びも慎重に行ってくださいね。